ひでまるgglです
母には感謝しています
母は、自分の思いを言葉にすることはなかったですが、母からの愛情に不安を感じることはなかったです
そんな母は八十才になりました
そんな年になった母が生きているうちに、何か書き残しておこうと思いました
23歳で父と結婚し、父の実家を半分改築して、美容室を始めた母です
当時は、近所に美容室が少なかったので、幸い、大繁盛だったそうです
現在よりも、ハレの日に着物を着る着付けのお客さんも多く、髪のセットと着付けで、お客さん一人当たりの滞在時間も長かったようです
自分が小学校低学年の頃まで、母が座る間もなく働いていた記憶があります
母が言うには、それにも増して、開店当時はもっと忙しかったそうです
着付けの場所が美容室だけでは手狭だったので、開店して3年目、25才の時に自宅券美容室の平屋の上に2階を増築しています
着付けの依頼があった時に一階の住居部分を着付けスペースにも使うためでした
二階の増築費用は、公庫からは借りず、父の姉たちから借金したそうです
自分の叔母にあたる父の姉たちも、母の美容室のお客さんだったので、美容室の繁盛を知っていて、不安になることもなく、貸してもらえたそうです
母の美容室は、毎週水曜日と毎月第3日曜日が定休日でした
繁盛している美容室だけに、休みがなくなることがよくありました
自宅兼美容室の困った所は、第3日曜日の定休日に、家族でお出かけしようと家を出た瞬間に、お客さんに、出会ってしまうことでした
休みと知らずに母の美容室に来ようとしているお客さんを断るわけにもいかず、楽しみにしていた遊園地行きが、何回もお流れになった記憶があります
誰を責めるわけにもいかなかったそんな経験は、何かの楽しみなイベントを手放しで喜ばない習慣のようなものが身につきました
子供の期待に応えられなかった母にとってもストレスだったと思います
ですが、そんな繁盛のおかげで、日々のお金の心配をしないで済んだ、というのは感謝するしかありません
手に職のある人は強い、ということも、子供心に感じることができました