ひでまるgglです
メーカーで働きたい、と考えている理工系の学生の方には、こういう業界・装置もあるのだ、と知っておくのも大事かと思いました。
お知り合いに、就職を考えている方がいたら、ご参考までお伝え頂けると嬉しいです
半導体装置用部品の営業時代の習慣は、売上見込みを立てるために、半導体需要予測レポートを読み解く事でした
風が吹けば桶やが儲かる、的に、
PC・スマホ・液晶テレビが売れる
⇒半導体・液晶パネルが売れる
⇒在庫が減る
⇒生産を増やす
⇒新規装置を買う
⇒装置の部品が売れる、となります
半導体装置は、設備投資なので、昔は比較的大きな山・谷があり、シリコンサイクルと呼ばれ、警戒されていましたが、ここ数年は、いろんなデバイス・装置の波が重なり、山・谷の差が小さくなっています
それだけ半導体が必要とされる分野が増えたという事で技術の進歩を感じます
半導体業界が他の業界と大きく違うのは、技術の進歩が他の業界より早く、古い設備を使い既存半導体も生産しつつ、新しい半導体を生産するための大規模な生産ラインを構築する所だと思います
その中でも究極の装置がASMLのEUV露光装置です
EUV極端紫外線という波長の短い光線を光源とする装置です
塵で進路が曲がるため、真空中に光線を放出し、ミラーで反射させ、マスクのパターンを直径30cmのシリコンウェハ上に縮小露光します
シリコンウェハを数ナノメートル単位で高速に動かし停止させる位置決め技術も必要です
光源とミラー・レンズと位置決め技術他の複合技術で成立する装置です
光源の開発に数年を費やし、とうとう量産ラインに適合させましたが、後続メーカーは見当たりません
グーグルやマイクロソフト等、ソフトメーカーが、脚光を浴びますが、ASMLのこの装置がなければ、インテルやエヌビディアの高性能 CPUも作れず、ソフトの進歩だけでは行き詰まります
もの創りの理想のゴールに到達した装置だと思いますが、こんな製品が作れたらエンジニアとしては嬉しいのでは、と思います